主任、甘えてください

平澤樹

「つい気が緩んで甘えたくなるんだ」　新人営業マンの幹晋也は、持ち前の童顔のせいで誰からも甘やかされる日々にうんざりしていた。　先輩からは「子犬系」だと言われ、女性社員からは「よしよししたい」と言われ…　本当は、自分だって頼りがいのある男になりたい――　そう、憧れの〝主任〟みたいに！　自分とは正反対。みんなから頼りにされ、甘えられる存在。　そんな主任の陣を、幹は尊敬していた。　ある日、幹は陣から「営業のテクニック」を教えてもらうことに。　二人きりでのレッスンに舞い上がったのも束の間、陣から急に頭を撫でられて…？　日頃の鬱憤から陣に「よしよし」し返そうとすると、なにやら陣の様子がおかしい。　あれ、主任ってもしかして…実は甘えたがりなのか…!?