ヨコに読みます
「初恋の身代わりでもいい」 ボイストレーナーとして働く佐野美雪のもとに、今をときめく若手俳優・桐嶋歩が現れる。 歩は、役作りのためのボイスレッスン教室を探していたところ、美雪の声に惚れてしまったのだと言う。 何故、彼が俺の目の前に―― かつて、美雪はその声と容姿から、女の子のふりをして芸能活動を行っていた。 そんな美雪と男女アイドルユニットを組んでいたのが歩であり、 当時、美雪は歩に淡い想いを寄せていた。 しかし、幼い二人の芸能活動は、美雪のわがままで終わりを迎えていたのだった。 動揺する美雪に対し、歩は気づく素振りもない。 昔のように明るく、そして真っ直ぐな歩に、美雪は再び惹かれていく。 そんな中、歩から「初恋の人に似てる」と口説かれ、一夜を共にするが――。